3つの大改革
大前研一氏の景気浮揚・三つの大改革という記事から
他力本願で1つ、国内で3つの計4つのシナリオが書かれています。
面白いので抜粋。
1つめ:オバマの環境政策に便乗
記事から引用
オバマは地球規模の連帯を呼び掛け、環境破壊者に対する全面戦争にとりかかる、と宣言するだろう。
この戦いのメリットは「恐ろしく効率が悪い」ということだ。効率の悪いものほど経済効果は大きい。
「CO2を排出しない発電所をつくろう」「半分のエネルギーで動く自動車をつくろう」など、
さまざまな動きが起こるだろう。
新しいエネルギーを使おうという議論になるかもしれない。そうなれば太陽の光電変換が主力となり、
原子力の復活も議論されるだろう。 1000メガワットクラスの原子炉が200基ほど必要になる。
そこから生み出される経済浮揚効果は計り知れない。
そうなれば、いよいよ日本のチャンスである。
原子力発電にせよ太陽光発電にせよ、日本技術の強みがフルに生かされる。また1970年代以降、日本は鉄鋼業をはじめ、
CO2を閉じ込める技術を開発してきたが、この技術を東欧社会や中国、インドが必要としている。排煙脱硫・脱硝技術でも人後に落ちないし、
省エネ車でも世界の優位にある。・・・日本にとって新しい戦いは、きわめて有利に進むだろう。
そのなかで日本産業は活気づき、経済は回復基調に乗る。
効率が悪いものほど経済効果は大きい、というのが発見でした。
環境分野は「今のところ」日本は先進国。円高で世界で唯一マネーのある今こそ、
その部分に無理をしてでも投資したり、海外に打って出るべきだと思う。
無駄にお金をばらまいている場合ではないんですよね。
長期的な視野で政策を決定できるリーダーが必要だし、それを評価できるメディアと国民がもっと必要なんでしょう。
2つめ:個人の金融資産を高齢者から若者に移すこと
記事から引用
日本の最大の問題は1500兆円の個人金融資産がありながら、それがマーケットに出てこないことだ。
そのために需要が生まれず、GDPも増えない。1500兆円の1%でも15兆円だから、これだけで麻生内閣が配ろうとしている
2兆円の7倍以上の経済効果をもつ。
マーケットに1500兆円が出ないのは、お金をもっている人が高齢者ばかりだからだ。
彼らは国を信用していないから、「いざというとき」に備えて、その金額は貯金に回される。
まったく新しい方策が必要とされているのだ。それは相続税の廃止である。
数年後の1年間、または2年間だけ相続にかかる税をゼロにする。
そうして1500兆円の大半を占める高齢者の資産が若い世代に移るようにする。
相続だけでなく、贈与もゼロにするとよい。相続する相手のない人は、学校にでも何にでも寄付をする。
これでニーズのある人たちにお金が回り、日本経済は一気に好転する。
そんなにお金が眠ってるんですね。日本のこの先がどうなるかわからないという不安から、
貯蓄する心理はすごくわかるんですけどね。
3つめ:21世紀にふさわしい都市づくりを行なう
記事から引用
従来、都会で都市づくりを行なおうとすると、まず住民の反対があった。さらには日照権の問題をはじめ、
クリアしなければいけない壁に山ほど行き当たった。
六本木ヒルズは計画から完成まで17年を要したのである。
住民の半分が合意したときは、一気に事を進めてしまう。都市再生のために制定された都市再生法を使えば、不可能なことではない。
このとき重要なのは、目標をはっきりさせることだ。「われわれは21世紀の安全で安心して生活できる都市をつくる」と宣言するのである。
電線や上下水道など公共施設の地下埋設を進める。地震時における液状化を防ぐための土質改良を行なう。
災害時に消防車が入れないような密集地帯について、区画整理を行なって集約化する。
地区ごとに1カ月分の食料備蓄を行ない、非常用の発電セットも置く。
これらをすべて整えたものを、まずは基礎としてつくりあげる。
そのうえで、容積率を現在のような600%や800%といった恣意的なものでなく、安全基準だけで決める。
多くの土地は1400%ぐらいになるはずだ。
これは東京がマンハッタン化するということだ。これまでの公共事業に比べれば20年はかかるだろうが、
結果的に光ファイバーがそこかしこに引き巡らされ、安全性が高く、地震にも強い、超近代的な21世紀型の都市が出来上がる。
地表のスペースにはニューヨークのセントラルパークのように、広い公園をふんだんにつくってもいい。
地盤だけは公共工事として債券を発行して行なうが、上層部分は民間で十分資金が集まる。容積率を高くすれば利回りは4〜5%はいくだろう。
地盤工事以外のところは民間も喜んでやるだろうし、世界中から金が集まってくる。これを東京の下町でモデルケースとして行ない、
次第に日本の大都市すべてに拡げていく。
税金を使わず、世界の金を呼び込むことで、この「21世紀の都市改造計画」は爆発的な景気浮揚を呼び込むだろう。
都市の高密化をすすめるというのは、イギリス政府お抱えにもなった建築家のリチャード・ロジャースも言っています。
都市に集中させることで、自然を破壊しながらスプロール化していた郊外も元の魅力的な森へと回復する。
郊外からの移動によるエネルギーの消費も減る、というようなことを言っていました。
アメリカでも最もエネルギー効率が優れた場所はニューヨークなんだとか。
また限られた地域に人口を集中させることで、商業やサービス業の顧客も集中し、
需要と供給が効率的に行われるというのもありますね。
内需を創り出すための方法として、地方都市を含めて複数の都市へ人口を集中させる、というのもあるらしいです。
4つめ:道州制への移行
以下記事より抜粋
日本を11の道州に分け、繁栄の単位を「国」から「地域」に変える。
中央集権国家である日本は、これまでつねに1つの答えを求めてきた。たとえば麻生プランが1つあって、それに国民はイエスかノーという。
しかし北海道から沖縄まで、住民のニーズは千差万別だ。そのすべてを聞いて最大公約数を求めれば、結局中途半端な結論にしかならない。
そもそも四国1つとっても、その経済規模はフィンランドに匹敵している。
首都圏ともなれば、フランスやイギリスに並ぶほどだ。
たとえば北海道なら、極東シベリア開発の最前線基地になるだろう。時差を設けて札幌に取引市場をつくり、世界でいちばん最初に開く市場をつくれば面白い。
そうなれば各道州は自らの将来を東京に託すのではなく、世界地図と照らし合わせてつくっていこうとするだろう。
中学や高校で教える外国語も英語に限らず、北海道ならロシア語、九州なら中国語や韓国語としてもいい。
四国は英語を磨いてフィンランドやデンマークのような多国籍企業の母国となる道を選ぶかもしれない。
そうやって近隣諸国と緊密な関係をつくりあげていけば、企業も、人も、お金も、情報も集まるようになる。
自分たちを魅力的に見せるには、自然を残したほうがよいか、ハイテク工業団地をつくったほうがよいかという選択もまた、各道州に委ねられる
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